【１日目】
７月２０日（日）、いよいよ千葉県富山市の岩井海岸で５泊６日の６年生夏の学校（遠泳）の始まりです。
７時３０分に成蹊学園正門に集合し、多くの保護者の方に見送られ、バスで岩井海岸へと向かいました。
岩井海岸に到着すると、薄日が差してきて、これからの水泳訓練を応援してくれているかのようでした。
開校式の後、宿舎の方に挨拶をして宿舎の中へ入りました。
まずは、避難経路の確認をしました。非常時に備え、どんな経路を通って避難すればよいか、しっかりと確認しながら歩きました。
昼食後には、浜に行って水泳訓練の開校式を行いました。
その後、水泳師範の方々との顔合わせです。子どもたちも少し緊張した様子でしたが、バディの組み方や整列のやり方など基本事項の確認をし、班を中心に海での活動が始まりました。２０分ずつの訓練を２本、２５分の訓練を１本行いました。
海での訓練は始まったばかりですが、1日目の訓練を終えた感想は「明日の訓練も楽しみ」と前向きな気持ちを日記に書いている子が多かったです。
明日の訓練は、さらに元気いっぱいで遠泳に向けての訓練に意欲的に参加することでしょう。
【２日目】
７月２１日(月)、岩井海岸は今日もよい天気に恵まれました。
今日の訓練では、四泳法の他に顔を上げた平泳ぎ、潜行、横泳ぎなど、普段では経験できないようなことを師範の方々に教えてもらうことができました。
また、今日は班ごとにポンツーン（浮き島）まで、隊列を組んで泳いでいきました。海で初めて、足の着かない場所での訓練に最初は戸惑っていましたが、師範の方々の指導のおかげでメキメキと自信をつけていきました。
明日はいよいよ「樽まわり」です。子どもたちも明日に向けて食事、睡眠をしっかりととり、準備は万全です。明日も全員で訓練を頑張っていきたいと思います。
【3日目】
朝は海の水が少し冷たく感じましたが、その後は水温も上がり、昨日と同じようにしっかりと水泳訓練を行いました。
今日は「樽まわり」の日でした。明日の遠泳にチャレンジできるかどうかが決まる大切な訓練です。昨夜、師範と一緒に班ごとにミーティングを行い、子どもたちは気合いを入れて望みました。樽まわり中も、師範は声をかけ、的確な助言をしてくださいました。それに応えるように、子どもたちも、真剣に泳ぎ、全員が完泳できました。泳いだ距離は２００mほどですが、隊列を組んで、足の着かない深さでも泳ぎきることができたことは、子どもたちの自信になりました。
明日はいよいよ遠泳の日です。今までの訓練を思い出し、自分と仲間を信じて頑張ります。
【４日目】
７月２３日（水）、いよいよ本日が遠泳当日でした。天候は快晴。気温・水温ともに高く、波は穏やかな、絶好のコンディションのなか、実施することができました。遠泳は、午前と午後の二つのグループに分けて行いました。今年度は、午前も午後も、２キロの遠泳に挑戦です。隊列をつくり、ゆっくりと泳ぐ子ども達を、師範団をはじめとして、７杯の船、レスキューボート２艇もサポートします。午前の遠泳は、５１名が参加し、５１名全員完泳。午後の遠泳も、６６名が参加し、６６名全員完泳。実に素晴らしい結果でした。完泳後は、海岸でおやつのお汁粉を頂きながら、仲間とお互いの健闘を讃え合い、泳がせて頂いた海に感謝をしました。
一筋縄ではいかないことも多々ありましたが、不安や葛藤を抱えつつも、友達と励まし合い、大きな目標を達成することができた子ども達を、とても誇らしく思います。後輩たちと一緒に泳ぎ、絶えず励ましの言葉をかけてくださった、７０名の師範団。安全を確保し、全力でサポートしてくださった蹊医会の医師５名。そして、１２名の教職員。数えきれない支援と、先輩からの惜しみない愛情で成り立っている、６年夏の学校です。人間の「心の力」の偉大さと、誰もが決して独りではないのだということを、強く実感した遠泳であったことと思います。遠泳後に書いた日記には、卒業後は自分が師範として６年夏の学校・岩井海岸へ戻ってきたい、という感想も数多く綴られていました。
【５日目】
水泳訓練の最終日です。本日も天候に恵まれ、絶好の水泳訓練日和でした。本日の午前中は、３本の訓練をしました。子どもたちは、横のし泳ぎや順下、４泳法の泳ぎをしました。師範の指導のもと、しっかりと訓練することができました。
午後は、２本の訓練を行いました。更に泳力を高めることや、友達や師範とリレーをするなど、さらに泳力を高めることをがんばっていました。次に、師範と一緒にスイカ割を楽しみました。なかなかスイカが割れない班やすぐに割れた班など様々でしたが、笑顔いっぱいの子どもたちでした。その後、砂落としをしました。師範と手をつなぎながら波に乗り、身体についた砂を楽しく落としました。
最後に、師範への感謝、海への感謝をして、水泳訓練を締めくくりました。
【６日目】
７月２５日（金）、今日は夏の学校６日目、帰京の日です。部屋の清掃、荷物の整理後、食堂に一同が集まり閉校式が行われました。師範から完泳証や記録証、メダルなどをいただきました。完泳証を手にした子どもたちは、完泳した喜びを実感し、笑顔でいっぱいでした。また、記録証の裏には師範の想いのこもった、たくさんのメッセージがかかれてありました。師範からの思わぬサプライズに、子どもたちは大変感動していました。このようにして先輩と後輩のつながりが、ますます深く、そして強い絆となっていくのが六年夏の学校なのだと強く感じました。子どもたちの中には、「師範になりたい。」と強く希望を持っている子がいました。今年の６年生の中から、師範として夏の学校に参加する子が数多く出ることを願っています。そして、多くの方々の支えにより、今年度の岩井夏の学校が無事に終わりました。