1日目 7月18日(木)
千葉県富山市の岩井海岸で5泊6日の6年生夏の
学校(遠泳)が始まります。成蹊学園正門に集合し、多くの保護者や先生に見送られ、バスで宿舎へと向かいました。吉祥寺の曇り空から一転、岩井海岸に到着
すると、気持ちの良い日差しの中で夏の学校の開校式を行うことができ安堵しました。宿舎到着後には、避難経路の確認をしました。どのような場面に遭遇した
としても、安全を確保するためです。避難経路の確認のため、長い距離を歩きましたが、これからの海での水泳訓練や生活に、不安もなくなりました。
昼食後には、浜に行って水泳訓練の開校式を行いました。水泳師範の方々と対面し、バディの組み方や整列のやり方など基本事項の確認をし、班を中心に海での
活動が始まりました。本日は、20分ずつの訓練を3本行い、海水の中で泳ぐことに慣れていきました。プールと違って、塩水を口に含むと辛い、しょっぱいと
感想を述べていました。子ども達は、遠泳訓練に関する意気込みを日記の中で綴ってくれています。宿泊行事ですから、友達と協力して過ごす楽しさのもありま
すが、自分達が今まで培ってきた力を発揮するべく、これから励んでいくことでしょう。
2日目 7月19日(金)
快晴の中での行うことができました。午前中に水
泳訓練25分を3本、午後に25分の水泳訓練を2本行いました。午前の波は穏やかで、水温も高く、子ども達も前日の海での訓練に慣れたことから、海での泳
ぎも一層楽しんで行うことができたようです。訓練では、班の担当師範から泳力に応じた浮きの方法や砂取りなどの潜り方を指導して頂いきました。また、浜か
ら40mほど先に浮かぶポンツーン(浮き)まで隊列を組んで泳ぎ、そこから順下という飛び込み方を練習もしました。これらの練習から、日本泳法の大事な泳
ぎ方を学びました。
ポンツーンのある地点は、水深が2~3mほどあるので足が全く付きませんが、師範の教えと存在感が子どもたちの安心と泳力の上達につながり、沖に出ていくことにも慣れてきたようです。
3日目 7月20日(土)
空は若干の曇り空ですが、気温・水温ともに寒さ
はありません。本日は樽廻りの日でした。本日の泳ぎで、明日の2㎞の遠泳にチャレンジできるか否かが決まります。子どもたちは、遠泳にチャレンジしたいと
いう強い気持ちをもって挑みました。樽回りでは、200~300mほどの距離を泳ぎます。午前中に、3つのグループに分かれて泳ぎました。海で初めて長い
距離を泳ぐので、不安な子どももいましたが、全員見事に泳ぎ切ることができました。樽回りをしたことで、大きな自信をもてたようです。隊列を組んで泳ぐ難
しさはあったようですが、師範が傍についてくれて泳げることは、とても心強かったようでした。明日はこの何倍もの距離を泳ぐことになります。ぜひとも頑
張ってほしいと思います。
4日目 7月21日(日)
いよいよ遠泳当日を迎えました。午前1本、午後
1本の2つのグループに分かれて行いました。曇り空ではありましたが、水温も比較的高く、絶好の条件で行うことができました。遠泳は2㎞泳ぎますが、時間
にすると1時間以上泳ぐことになります。隊列を組んで、その列を乱さずにゆっくり泳ぐことが求められます。午前中は波が穏やかで、遠泳を行うには最高の条
件の中で行われました。午前の遠泳は、60名が参加し59名完泳、退水者1名、1000m認定1名でした。午後は、風も強く吹いてきて波が若干高くなって
きました。午後の遠泳は、59名が参加して、全員完泳することができました。
子ども達が泳ぐ傍にはたくさんの船が見守っており、船には団長や師範、ドクターや教員など、多くの人が乗り込んで応援してくれました。また、70名近くの
師範や師範助手が、子どもたちと一緒に泳いでくれ、絶えず安全や励ましの言葉をかけてくれました。
見事な結果でした。ゴールした時の喜びに溢れる笑顔は、とても素敵でした。師範の応援や指導があって、ここまで成し遂げることができたことを、よく感じた子ども達です。
5日目 7月22日(月)
水泳訓練の最終日です。本日の天気は曇りで、少
し水温も低めでした。昨日の遠泳を終えた子どもたちは、緊張感から解放されて、のびのびと訓練を行えたようです。午前中に3本の訓練をし、日本泳法の泳ぎ
方を教わりました。のし泳ぎや順下、4泳法の泳ぎをチェックしてもらいました。更に泳力を高めることや、友達や師範とリレーをしながら、終始楽しく泳ぎの
訓練に参加しました。
午後は2本の練習を行った後、師範とスイカ割を楽しみました。夜には師範との交流会もあり、師範と過ごす時間は、子どもたちにとってとても有意義なものになったようです。
6日目 7月23日(火)
起床後に雨が降り始めたので、浜での朝礼はでき
ませんでした。朝食を食べた後、夏の学校の閉校式を行いました。各師範から、一人ひとりに水泳記録証や完泳証、メダルをもらいました。特に師範からのメッ
セージが書かれた証書を手にした子どもたちは、驚きと喜びに溢れていました。子どもたちにとって師範は憧れであり、成蹊の先輩・後輩として絆をより深めた
ようでした。多くの子ども達が、いつか自分も師範になってみたという気持ちを抱いたようでした。
バスに乗車後、東京湾アクアラインにある海ホタルパーキングに立ち寄り、屋上から東京湾と岩井海岸を眺めました。子どもたちにとって岩井海岸は、遠泳を行ったのだという思い出深い海になったことでしょう。