小学校だより一覧

2015年06月03日行事

4年生 夏の学校

第1日目 6月2日(火) 
真っ青な空の下、お父さんお母さんに見守られ、4台のバスに分乗した4年生は元気よく千葉に向かって出発しました。海ほたるパーキングエリアで休憩をとった後、潮干狩りを予定していた金田海岸に到着しました。熊手を持って、心地よい風の吹く干潟へと出ていき、一生懸命アサリを掘りました。かなりたくさんのアサリがとれました。
   
 金田海岸 大規模海底地すべり地層

金田海岸を後にして、一路南房総白浜へ。「大規模海底地すべり地層」を見学した後、リゾートイン白浜に到着。すぐに開校式を行い、お世話になる方々にご挨拶をしました。チェックインを済ませた後は、芝生の前庭でオリエンテーションを行い、館内探検。上手な布団の敷き方も教えていただきました。
     
 開会式 オリエンテーション
布団講座

 
夕飯をお腹いっぱいにいただき、ホタルの観察ができるナイトウォークに出かけました。東京ではなかなか経験できない静かな暗い夜。今年は例年になくホタルがたくさん見られ、あちらこちらで綺麗な光を放ち、子どもたちから歓声があがっていました。中には手の中にホタルを入れることができた子もいたようです。1時間以上歩きましたが、疲れも感じないほど、ホタルの美しさに感動したナイトウォークでした。
楽しいイベントがいっぱいの第1日目でした。

   
  ナイトウォークでのホタル

第2日目 6月3日(水)
初日の青空とはうって変わって、朝から本格的な雨となりました。気持ちよく外の芝生での朝礼を行いたいところでしたが、大広間での朝礼となりました。ぐっすり眠ることができたのか、子どもたちは元気よく集合することができました。朝食はバイキング形式で、メニューから好きなものを選ぶことができました。
   
屋内で朝礼
朝食バイキング

午前の活動は塩浦海岸での磯の生物採集を予定しておりましたが、天候の回復の見込みがないので、急遽変更を余儀なくされました。館山市立「渚の博物館」への見学と、ホテルで「ちりモン(ちりめんモンスター)」という活動を交互に行う計画に変更しました。
渚の博物館では、旧千葉県立安房博物館から移譲を受けた、房総の漁業に関わる文化や漁民の生活を紹介している展示を見学したり、最近ではほとんど見ることができない、和船の造船技術で作られた木造漁船なども見学したりしました。また、博物館に併設されている海の生物が観察できる「海辺の広場」では、人工的にタイドプールなどが作られていて、実際にナマコに触れることもできました。磯場の浅瀬に生活する生き物や魚を近くで観察できるようにされており、小さな水族館のように楽しむことができました。


渚の博物館
生き物広場

「ちりモン」の活動では、ちりめんじゃこを作る段階で取り除かれた、さまざまな小魚や甲殻類の幼生を探し出し、それが何という生き物なのかを調べ、まとめる活動をしました。2cmほどのアジやタコ、オキアミやゾエアと呼ばれるカニなどの幼生を発見した子どもたちもいました。持ってきた虫眼鏡で注意深く観察して、その特長を手がかりに、種類の特定に一生懸命取り組むことができました。
   
 ちりめんモンスター探し    

発見した生き物のコレクション

お昼ご飯をホテルでいただき、午後の天候回復を待ちました。しかし、残念ながら雨は弱まる気配すらなく、午後の活動も変更になりました。4日目の午後に予定されていた植物観察を前倒しで実施しました。雨で子どもたちには植物採集はさせてあげられませんでしたが、教員が根本海岸で採集してきた「ネコノシタ」「ハマヒルガオ」「ハマボウフウ」「ハマエンドウ」「コウボウムギ」の5種類をホテルの大広間に持ち込み、観察記録をつけることができました。普段見る植物とは異なる根の作りなどに着目し、砂浜で育つ植物独特の特長に触れることができました。
気持ちのいい広いお風呂に入って、日記を書き、夕ご飯をいただきました。夜の活動は星の観察を予定していましたが、悪天候のため、大広間で「歌の集い」を行いました。音楽家の先生の伴奏で、たくさんの歌を学年全員で歌うことができました。
あいにくのお天気でしたが、子どもたちはとても元気に過ごすことができ、充実した1日にすることができました。

 
夜の活動 歌の集い

6月4日(木) 第3日目
朝から抜けるような青空が広がりました。起床後、ホテルの前庭に出て、朝礼を行いました。目の前にどこまでも広がる海。その太平洋の方を全員で向き、太陽の光を顔に感じながら、凝念(ぎょうねん)。目を閉じ、潮騒を聞きながら、ゆっくりと呼吸をして精神を落ち着けました。
 
朝礼で海に向かって凝念

午前の活動は地引網でした。ホテルから5台のバスに分乗して40分ほど走り、多々良海岸に到着。漁師さんのお話を聞いてから、網を全力で引きました。どんな魚がかかるのか、子どもたちはワクワクしながら網をひいていました。だんだんと網の幅を狭め、網の一番奥が波打ち際に近づくと、ピシャピシャと魚が跳ねるのが見えて、「魚がいた!」と子どもたちは興奮した様子でした。たくさんのアジが網にかかっていました。中には数匹舌平目も入っていました。
     
地引網の様子    

午後の活動は海水からの塩づくりと、午前中に地引網でとった魚を捌く活動でした。塩づくりは、ブロックでかまどを作り、薪に火をつけ、その上に置いたフライパンで海水を煮立てて塩を作っていきます。煙が目にしみて大変でしたが、一生懸命うちわで扇いで火に薪をくべてがんばりました。
   
塩作りのようす  

同時進行で数人ずつ、担任の指導のもと、アジのお腹をきれいにする作業を行いました。お腹に包丁を入れて、きれいにする作業には、はじめのうち、「気持ち悪いー!」と言っていましたが、だんだんと真剣な顔つきになり、がんばっていました。さばいた魚は、塩づくりで使ったかまどに網をのせて焼き魚にしました。自分たちが海水から作った塩を、自分たちで捌いたお魚に塗って塩焼き。最高の美味しさでした。焼き魚にしなかったアジは、ブツ切りにしてあら汁に。こちらも心までほっとするような美味しいお味噌汁になりました。
 
魚調理のようす

夜の集いでは、沖縄から特別ゲストとして、海底探検家/海底カメラマンの方に来ていただき、普段見ることのできない、小笠原、沖縄、南極の海の様子や、そこに生きる生物たちのレクチャーを受けました。美しい映像と、楽しいお話に、子どもたちの表情は本当に生き生きと輝いていました。明日の磯の生物採集に向けて、子どもたちの海への興味関心が一気に高まるレクチャーになりました。
お天気に恵まれた第3日目は、盛りだくさんの楽しい1日となりました。
   
夜の集いの様子  

6月5日(金) 第4日目
この日も気持ちのよい朝を迎えることができました。ホテルの前庭で朝礼や記念撮影を済ませ、朝食をいただきました。
午前中の活動は、磯の生物採集です。夏の学校2日目にも予定されていたのですが、雨のためできませんでした。この日が最初で最後のチャンスでしたが、お天気が味方をしてくれました。マリンシューズを履いて、塩浦海岸の磯に行きました。理科教員から磯での注意事項などの話を聞き、楽しみにしていた生物採集が始まりました。いたるところにできたタイドプールをくまなく探し、カニ、ヒトデ、アメフラシ、ナマコ、ハゼなど、名前もしらない生き物たちもたくさんとれました。「いた、いた、いた!」「カニがそっちに逃げたぞ!」磯に子どもたちの興奮した声が響きました。
   
磯の生物採集  

午後は、午前中にとった生物をホテルの大広間で観察する時間でした。各グループに分かれて、テーブルの上に捕まえたカニや魚、ヒトデなどを用意して、透明の容器にいれてじっくりと観察をしました。透明の下敷きにのせて、下から覗いたり、虫眼鏡で細部を観察したりして、図鑑で名前を調べながら記録をつけました。
     
磯の生物観察    

夕食後は明日の帰郷に備えて、しっかりと荷物整理を行いました。夏の学校も残りあと僅かになってきました。

6月6日(土) 第5日目
4泊5日の夏の学校もいよいよ最終日。朝方まで雨が降っていたため、3時に起きて出発する予定にしていたサンライズウォーキング(日の出を見ながらのウォーキング)は中止になりました。
いつも通りに起床し、シーツや枕カバーを外し、朝礼は行わず、荷物のパッキングと部屋の掃除に時間を使いました。朝食をいただいたあと、食休みをとり、近くの野島崎灯台まで散歩に出かけました。房総半島の一番南側にいましたので、東側にも西側にも海が広がる素晴らしい眺めでした。
 
野島崎灯台散策

ホテルに戻り、荷物を1階におろし、バスに入れました。全員でホテルの前に整列をして、閉校式を行いました。お世話になった方々へお礼の言葉を述べ、一路、東京へと出発しました。
 
閉校式

予定時刻より少しだけ遅れてしまいましたが、無事に成蹊学園に戻り、お家の方々と再会。無事に4泊5日の4年夏の学校を終了することができました。天気に左右される場面もありましたが、充実した夏の学校にすることができました。